ざつ

SNSで呟くには長すぎる独り言。あとで見返して作品視聴当時の自分がどう感じたのかを知るための記録

モンティ・パイソンの映画

モンティ・パイソンといえばコメディのレジェンドです。

私もファンなので彼らの映画『ホーリーグレイル』と『ライフ・オブ・ブライアン』の二本を視聴しました。

 

 ホーリーグレイル

アーサー王の聖杯を手に入れる冒険を題材にした映画です。

低予算が見え見えですが、それもまた映画の魅力の一つでしょう。アーサー王の騎士達が移動する時、馬は使わず跳ねながら歩く事で乗馬の上下運動を表現している絵面は大笑いする程ではなくとも面白さを感じることはできます。ただ歩かせるという選択肢もあったでしょうが、それだと面白みが0になりますからね。さすがはパイソンズです。

妖術師のティムは有名なジョークの一つで、大抵こういった人物は威厳のある名で呼ばれているのがお決まりですが、そのお決まりを逆手にとったジョークですね。大賢者の名前が太郎だったり、勇者の名前がヨシヒコだったりするのと似たような感じでしょうか。

死の橋では、番人の問う3つの質問に答えなければ谷に吹っ飛ばされるて死ぬとのこと。この質問は好きな色だとか非常に簡単なものですが、急に難易度が高くなったするタチの悪いものです。アーサー王は質問に質問で返し、その質問に答えられなかった番人が逆に吹っ飛ばされたシーンは叫び声も相まって面白かったです。

オチは微妙でしたが全編がジョークで、クライマックスもなければサスペンスもないので気楽に見れるいい映画でした。気楽に見れる映画というのが意外にも貴重なので、自分の中で評価が高いです。

 

ライフ・オブ・ブライアン

救世主(メシア)と誤解されてしまったブライアンという青年の物語。こちらに関してはあまりいうことはありませんが、ブライアンは非常に気の毒な人生を送り、最後には磔の刑にされてしまいます。ラストシーンに歌われた「Always Look on the Bright Side of Life」は私が感銘を受けた名歌です。

実はこの映画をみる大分前からこの曲は知っていました。明るく、シンプルな曲ですが、歌詞をみると非常に深い曲だとわかります。特に「人生はお笑い、死はジョーク。常に観客を笑わせながら生きる」や、「死んで何を失う?無から生まれ、無に還る。何を失った?何も失ってない」など、これが偉大なコメディアン集団の生き様なのかと感じました。この歌だけでも観て良かったです。

 

どちらの映画もモンティ・パイソンらしい映画でした。

変に真面目なシーンをいれず、常にいろんな層をおちょくり、抗議を引き起こしつつも自由で楽しい作品です。彼らのスケッチの一部も、この映画も昨今の事情だと受け入れられないし、そもそも制作の許可すら降りないことでしょう。だからこそ、なおさらみる価値があると思っています。