ざつ

SNSで呟くには長すぎる独り言。あとで見返して作品視聴当時の自分がどう感じたのかを知るための記録

ダイの大冒険(漫画) 感想

アニメの方もバラン編突入していいとこなので、原作を2周くらい読み直しました。

子供の頃に一度読んだけど基本的に内容はほとんど覚えていませんでしたが、今読んでも面白い作品です。

 

ネタバレ注意

 

全体的によくできた作品だと思います。唐突な設定が出たと思いきや以外と伏線があったり(ゴメちゃんとか)、自然にオリジナルの呪文を織り交ぜてきたりします。ドラクエ原作では魔法はほぼ固定ダメージですが、この作品ではしっかり使い手の魔力によって威力が変わります。それは置いといて、各呪文がかっこいい。ギラ系は結構凝っていましたね。ベギラマのパンチやベギラゴンの弧など。いうまでもなくメドローアもかっこいい。メラ系やヒャド系に極大呪文のルビを振らなかったのが伏線だったとは。

ダイの大冒険は王道の勇者が大魔王を討つ話ですが、敵も味方もいいキャラが勢ぞろい。無駄なバトルはほとんどなく、それでいて熱いバトルが多い。原作のゲームとは世界を共有していないので、ドラクエ知らなくても間違いなく楽しめます。呪文やモンスター、一部武具が登場するくらいです。人間の美しさと醜さもマイルドですが、テーマになっていると思います。

 

ピンチの時には……

この作品でよく聞く批判がピンチの時に誰かが駆けつけるパターンが多すぎるという点(おまけにタイミングもばっちし)。

確かにほぼ毎バトルこの展開ですね。登場人物の知恵で逆転することもありますが。同意できる批判ですが、個人的にはこの点で作品の評価を落とすことはありませんですし、作品の魅力を下げるようなものでもないと思っています。

 

死人が蘇りすぎ

前の点と違ってこちらは私も流石に首をかしげざるを得ません。初期から一貫してやっていることとはいえ、流石にアバンの復活は無理があると思いました。アバン、ヒム、ラーハルトと連発されると単行本で読むと「もういいって」と思わざるを得ませんでしたね。何よりもアバンの死はこの物語の根幹だったので、飲み込み難い展開でした。おまけにキルバーン(人形)も倒しちゃうし。リアルタイムで見ていた読者はどう思ったのか気になる。

 

チウ

個人的に最後まであんま好きになれなかった。ビッグマウス(大ねずみだけに)なキャラは割と賛否がでますが、流石にバーンパレスに連れて行くのはやばすぎだと思いましたね。

 

マァム

嫌いってほどではないけど度々言動が気になってしまう。覇者の剣をかけた大会で、ポップが一度死んだと聞いた時、すぎに切れていたが、事情も知らずにいきなり切れるのはどうなんでしょう。私目線からすると、あの絶望的な状況を経験してないマァムにポップを責めたり説教するのはどうにも腑に落ちません。その時にはブロキーナ老師はお尻ピリピリ病だとか言っていたわけでしょう。おまけにその後ダイとバランに争って欲しくないだとか言い出すし。女王アルビナスも言っていたけどいい子ちゃんすぎて反吐がでますね。あれ?ひょっとしてマァム嫌いなのかな?別に嫌いではありません。部分的に嫌いなだけです。まぁ、アルビナスのあの発言的に作者も自覚があったのでしょうね。

 

獣王クロコダイン

好きなキャラですが、最終戦でレベル不足とか言われて涙出ましたよ。激烈掌以外だと特に特訓してる描写ありませんでしたし、特訓しとけよ(涙)ただでさえ初期から噛ませだったのに何故特訓しない!?激烈掌まで花山薫みたいなモットーでもあったのですか?それとも盾になれればいいやと思っていたのですか?確かにギガブレイクを受けれる耐久性はすごいけど、最終戦であのザマでは獣王の名が泣くわ。ザラキとかあったら間違いなくやばかった(レベル的に)。最大限思いつく擁護がレベル上限が低くてカンストしてたのかもしれないという事だけ。

 

ミストバーン

冷徹なやつかと思いきや、ハドラーを評価してくれるところが好き。最終的に小物っぽく消えちゃったけどやはり作中で評価されてほしいキャラを評価してくれるキャラはいいものです。

 

キルバーン

最終話の終わり方がビターエンドっぽくなってしまった原因。念のためあの使い魔(本物のキルバーン)をやっておけばあんなことにはならなかったのに……。ザボエラの時も、キルバーン(人形)戦も結局は甘さは誰かを犠牲にするだけなんだね。あの使い魔(本物)、アニメだとさらにうざくなってて腹が立ちますね。

 

バーン

竜王ヴェルザーとダイとバランのことで張り合ってるシーンが面白かった。名言の多くは老バーンの方で、若い方は天地魔闘の構えくらいしか印象にない。バーンといえば、老バーンの方が思い浮かぶ。

 

マキシムだがマキシマムだったか

今回2周読み返しましたが、1周目で見たはずなのに2周目読み返した時にすっかり忘れていた敵キャラ。太鼓のやつの方は覚えていたので相当存在感がないぞマキシム。この記事を書いてる今でさえ、彼の最期どころか見せ場もすでに思い出せない。多分ラーハルトが再登場したのがここ。

 

ゴメちゃん

いっそのことゴメスって名前にすればいいのに……ってゴメスはすでにいるか。

 

マトリフ

ポップが孫みたいで良い。メドローア伝授した時にポップが引退するように言ったシーンはなんかジーンときますね。

帽子かぶるとドラクエのモンスターっぽいビジュアルですが、帽子がないと普通に人間に見える。ハドラーとやりあった時はかっこよかったなぁ。さすが大魔導士。

まぞっほ(偽勇者パーティーの魔法使い)の兄で、かつては同じ師の元で学んでいたらしいが、子供の頃の私は、まぞっほがマトリフの弟子だったという記憶違いをしていた。兄弟でポップの成長を促したんですねぇ。

 

バラン

頑固おやじって感じでした。ハドラー戦には不器用ながら親父やっていましたね。特に相変わらず寝かしつけるのが下手だなのシーンがグッときました。

 

ハドラー

ポップの同様に印象幅がでかかったキャラ。初期の小物から最終的には魔王の風格。思い返せばここまでハドラーが成長し、素晴らしいキャラになるとは予想できませんでしたね。バーンに反旗を翻した時も、最期にポップのため奇跡を祈ったシーンは感動ものでした。

 

ポップ

武器屋の子がよくぞここまで……といった感じですが、バランの血の影響もあるのかもしれない。彼はもう一人の主人公ですね。多くの人にとって、バラン編で株が天元突破したのではないでしょうか?ポップは周りとの関係がいいですよね。マトリフとの師弟関係はある意味祖父と孫って感じで微笑ましい。ヒュンケルもポップのことを弟みたいな感じに扱ってて良い。竜騎将の鳥との戦の後、メガンテでの悲しみ具合、メドローア披露した時の褒め具合など。当然ダイとの関係も良い。ダイが大魔王再戦前に逃げ出した時とか最終話で一緒に心中しようとするとことか。素晴らしい男ですよ。

 

ダイ

割と性格は普通気味?というかまとも。道を外さない。仲間想いで責任感がある勇者たる勇者。強いからと言って傲慢にならず、横柄な態度もとった記憶がない。欠点が見当たらない主人公。

 

終わり方

倒したはずのキルバーンが黒のコアをダイたちの前に登場。爆破寸前だったのでダイとポップがコアを遠ざけるためにコアを遠くに離す。その際ポップはダイと心中する覚悟だったが、ダイは自分だけを犠牲にするためにポップを蹴落とす。コアは爆発した。

結局ダイは行方不明エンド。ダイの剣の宝石が光っている事からダイはどこかで生きているとされているが見つからないままEND

完璧なハッピーエンドではないものの、ダイの「大切なものを守りたい」という目標は達成できている。事実、ダイ以外に最終戦で犠牲になった味方サイドはいない。(逆に増えている)ハドラーは味方カウントしていいのかな。

 

さいごに

語りたい部分が多すぎて記事がぐちゃぐちゃになりましたが、それだけ思い入れのある作品です。子供の頃も好きでしたが、大人になって読んでもよい作品だと思います。この名作が再アニメ化され、嬉しい限りです。アニメはどこまでやるかは分かりませんが、可能な限り長く、それでいて駆け足にならずに続いてほしいです。そして、より多くの人にアニメ、可能であれば漫画を読んでほしいです。