ざつ

SNSで呟くには長すぎる独り言。あとで見返して作品視聴当時の自分がどう感じたのかを知るための記録

勇者アバンと獄炎の魔王(ダイの大冒険) 1巻感想

正式には「ドラゴンクエスト ダイの大冒険 勇者アバンと獄炎の魔王」というタイトル。ダイの大冒険の前日譚、アバンが魔王ハドラーを倒す道中を語る漫画作品です(どう倒したかは本編ですでに語られています)。まだアバン流刀殺法も生まれていません。こういった作品での後付けは仕方のない事なのでそこは受け入れましょう。

まず最初に目につくのは絵柄の違いです。元の作画の方の絵柄が変わったのではなく、そもそも作画の人が変わりました。ちなみに原作の方は変わらないのでそこは安心ですね!めっちゃ癖のある絵柄ではないのですんなり読めました。モンスターもきっちりドラクエって感じです。ロカがイケメンになったのと、女性キャラがえrくなった(特にレイラ)というか、まぁそういう感じです。

各話の合間にキャラのレベルとプロフィールが出てくるのは懐かしいですね。こっちは細かいステータスまでは書かれていませんが。

 

以下内容のネタバレとなりますのでご注意ください。

 

ストーリー

魔王ハドラーがカール城に襲撃を掛けるが、アバンとロカによって一時的に撃退。己の力が足りないと悟り、魔王討伐に向けて修行の旅にでるアバンとロカ。最初に向かったのは武術の天才ブロキーナがいるという噂のロモスに向かう。そこで僧侶をやっていたレイラに出会う。しかしブロキーナを捜索中、4人(4体?)の魔王軍軍団長の一人、キギロに襲撃されるといった感じです。

4人の軍団長はキギロ、眼鏡かけてトロール、バルトス(ヒュンケルの育て親)、そしてブラス。バルトスの最期は本編でも明かされているので気になるのはブラスが如何にして本編に至ったか、そしてなぜアバンの事を忘れたのか(あるいはアバンはなぜ本編でブラスを認識できなかったのか)。後付けでしょうが上手い事説明してくれればそれでいいですね。

あとなんか忍者も登場します。

 

スケール?問題

問題になるかは分かりませんが、当然本編と比べると戦闘のスケールは大きく下がることでしょう。ハドラーはベギラゴンすら打てませんから。そこをどう面白く魅せてくれるかがこの作品の注目ポイントですね。

 

そもそも面白いの?

これに関しては、私はダイの大冒険ファンなので公平な目で評価できませんが、素直な感想を上げたいと思います。

結論から言えば、総合的にはごめんなさい、あんまりおもしろくないです。なんでしょうかね。結末が見えている冒険譚はあんまり燃えないし、緊張感もないし、ワクワクしない。これらが無いのは冒険譚としては致命的だと思います。ダイの大冒険のスピンオフじゃなかったら読み続けていたかどうか……。本編という名作と比較してしまいがちなのも評価がきつめになりがちですね。前日譚なんだから私の楽しみ方が悪いのかもしれません。今は「あ、ここ本編のあの部分につながっているのか」だとか「へぇーロカやレイラってアバンとこう絡んでいたのか―」と本編を補完しているだけの状態です。ブラスが魔王軍幹部だと知った時も特に驚きもせず、むしろ当時の魔王軍の人材不足感が強まっただけでした。「あ、ブラスの頭装備ダイの初期装備じゃない?いや違ったわ」とかまぁ、ずっとこんな感じでした。辛口ですが、まだまだ今後、私の評価を覆す展開に期待しているのでこれからも追っていくつもりです。

絵に関しては、アバンの髪のテカリがちょっと過剰なんじゃないかと思うくらいで、あとは一部の仲間キャラが大分美化されたなというくらいですね。あと目の白抜き(瞳の中央が白い)をはじめ、全体的にてかてかキラキラしてるのはちょっと気になるかも。ハドラーにオーラがないと思ったけど、本編も最初の頃は小物だったし髪型もどこぞの世紀末で消毒してそうな奴だったのでそこはまぁしょーがない。

今のところの問題はキギロがつまらないキャラだということ。自分の手の内をいちいち説明するし、あー出世しちゃって妬まれちゃうなーというどうでもいい事を何度も口に出すのも安易なキャラ付けという印象しかない。

本編の六軍団長の説明に比べ、本作の幹部紹介はそれぞれがどの軍団を統治下に置いているかの説明がないのでワクワク感がないし、スケールも読めない。

既に本編で見知っている2人を除けばキギロと眼鏡トロールしかいないので天井が低そうなのもキツイ。知的なトロールの方は期待しています。

たのむ~手のひらを返させてくれ~。