ざつ

SNSで呟くには長すぎる独り言。あとで見返して作品視聴当時の自分がどう感じたのかを知るための記録

リトルウィッチアカデミア(TVアニメ)感想 ポテンシャル高い

リトルウィッチアカデミアはポテンシャルを感じるアニメでした。1クール目(13話まで)はコメディアニメとして面白く、キャラの動きや表情、ぶっ飛んだ展開など、大いに楽しめました。しかし2クール目になり、ギャグは控えめ展開は駆け足の小冒険ものになりました。1クール目ではほとんど一緒だったロッテやスーシーもあまり登場しなくなり、フォーカスはアッコ、アーシュラ先生、クロワ先生に移ります。1クール目と2クール目ではまるで違うアニメを見ている感じでした。1クール目は学園アニメですが、2クール目は冒険もの?ですかね。授業のシーンも校内にいるシーンもかなり減りました。個人的には1クール目の方が好きですね。

 

以下、ネタバレ含みます

 

 

1クール目(13話まで)

1クール目は日常学園ギャグアニメで、基本的に落ちこぼれ魔女のアッコが問題起こして罰を受けたり、問題を解決しようとしてむちゃくちゃする感じです。目標は悪を倒すことでなく、ただ魔女として成長することです。それが良かったですね。13話で自分なりの工夫で周りを感心させる展開は素晴らしかったです。

1クール目単体で見れば、私は非常に高く評価しております。キャラ(特にアッコ)の動きや表情がダイナミックで展開もぶっとんでおり、頭を空っぽにしてみるアニメして非常に楽しめました。キャラが痛い目にあっても次のシーンで回復していたり、先生を下水に流してしまったりと、キャラに容赦しない姿勢が面白かったです。

3話の箒リレーはまさに展開重視、理屈を窓から放り投げた面白い話でした。平然とインチキするスーシー、都合よく練習で使った大砲の場所に落っこちるアッコなど、まさしく黄金でした。

他にもドラゴンが株をやってたり、魔法の蜂にさされてナルシストになったダイアナだったり、先生が金魚だったり、スーシーの夢の中で冒険したり、1クール目は何度でもみれますね。

 

 

2クール目(14話以降)

2クール目では感じがガラリと変わり、7つの言の葉を集める冒険もの寄りのアニメになります。シリアス展開も増えたため、1クール目のように頭を空にして見ることはできず、ツッコミどころには突っ込まざるを得なくなりました。悪役のいなかった1クール目と打って変わり、クロワという新任教師が登場し、毎話毎話起こるトラブルはクロワが糸を引いているという、よくある展開です。トラブルメーカーがアッコではなく、クロワに移ったということです。1クール目であれだけ時間をかけて2つ(だったと思う)集めた言の葉も、2クール目ではトントン拍子で集めていくので駆け足に感じられます。

2クール目で気になった所はクロワというキャラクターです。見飽きたタイプの裏で糸を引いているタイプの悪役で、キャラとしての魅力は全く感じられませんでした。アーシュラ先生も過去のことで引け目があったにしろ、悪行に気づいていながら放置するという愚行を何度も続けます。典型的特定のキャラを強キャラにするために周りの知能を下げるシナリオ作りです。最終話でも戦争を起こしかけたり多くの人の命を奪いかけておきながら、お咎めは全くなく、ほかの先生たちも笑顔でお別れしていました。架空の世界の法律に突っ込むのは無粋ですが、流石にあれで何の罪にも問われないのはいかがなものかと思います。

アッコの馬鹿さ加減はギャグアニメの1期では輝きましたが、2クール目のシリアスの展開ではむしろ足を引っ張っていた、というよりシナリオに都合よく使われているように感じました。さすがのアッコもワガンディアの花粉の話で流石にそろそろクロワを疑うと思いましたが微塵も疑いませんでした。アーシュラ先生のことはあんなに簡単に疑ったのにクロワのことは何があっても信じてるというレベルでした。(アッコは気持ちが先行していたためアーシュラ先生を振り払ったことはわかります)ここまでくると考えなしだの楽観主義のレベルを超えています。視聴者として知能を試されているように感じました。私が真剣に視すぎただけかもしれません。

1クール目であれだけ登場していたロッテやスーシーもあまり登場しなくなり、冒険は大抵アッコ一人になります。変わりにダイアナやアシュリー先生、アンドリューの登場頻度が増えました。ダイアナとアンドリューのキャラの掘り下げは良かったと思います。

アッコが魔法の才能がない理由も伏線が張っていて良かったです。シャリオが消えた理由も、アーシュラ先生が弱気な理由も、彼女がアッコを辛抱強く指導しようとしていた理由も納得がいきました。2クール目はクロワ関係以外は良かったと思います。ただ、ロッテやスーシーの登場頻度が低かったのは残念でした。個人的には1クール目のように、学園内で友達と共に成長していくアッコが見たかったです。

 

惜しいアニメ

リトルウィッチアカデミアはアニメ、というよりコンテンツとしてのポテンシャルは非常に高いと感じます。ロッテやスーシーはもちろん、ハンナやバーバラは掘り下げればもっと人気キャラになれたのではと思わずにはいれません。このあたりのキャラ達の掘り下げがもっとあればラストの箒ロケットの切り離しシーンも輝いていたと思います。というか何故毎回ハンナとバーバラはハブられるのでしょうか。彼女らとダイアナの友情を見せる話も期待していたのですが。フランクとロッテのデート回とかも見て見たかったです。

教師たちも活躍させて欲しかったです。副校長みたいなフィネラン先生も、伝統を守るためにクロワと対峙しかけましたが、あっさりあしらわれて残念でした。箒の先生もかなり個性的なのでもっとどんな人か知りたかったですね。

1クール目から2クール目に移る際に方向が変わったのはギャグのネタが尽きてしまったのでしょうか?魔法を使えば色んなぶっとんだ展開も作れそうですし、キャラの掘り下げをしていけば2クール目も同じ調子でいけたと思うのですが、制作側の事情がわからないのでなんとも言えませんね。3期をやるなら1期のスタイルの上、他のキャラの活躍に期待したい所です。

 

余談ですが、Steamにリトルウィッチアカデミアのゲームが売っていたので買いました。まだ起動すらしていませんが、期待してます。