夢のチョコレート工場 感想
今やジョニーデップ主演したチャーリーとチョコレート工場の方が有名になりましたが、あえて夢のチョコレート工場を観ました。
チャーリーのおじいちゃんがはっちゃけてて良かったです。遠慮がちで素直にしてみたいことができないチャーリーの手を引くいいおじいちゃんでした。こういうさり気ない良キャラをつくりだせりのは素晴らしいことだと思います。
お話としては非常にシンプルで、一生分のチョコレートと工場の見学する権利を手に入れた5人の子供と保護者らが不思議な工場を見学するだけです。
チャーリーは貧困な家庭を支えるため、若くして懸命に働いています。チョコレートバー一つ買うのも贅沢なほどです。それなのにおじいちゃんのタバコ代を捻出しようとしたりして、健気なものです。そんなおじいちゃんもタバコはやめたといい、その金でチョコを買い与えたり、微笑ましい家族です。
他の子供たちはいかにも甘やかされて育ったわがままな人たちでした。その性格が災いし、工場見学中にルールを破って焼却場送りになったり、体が一寸法師のようになったりします。こういったダークな部分がこの映画の魅力ですね。ファミリー向けの映画なので、躾的な側面もあったのでしょう。
チャーリーもおじいちゃんにそそのかされて宙を浮くジュースを飲んだり、飴をポケットに隠し持ったりしたため、ウォンカに失格と宣言されました。しかし飴を返したのでちゃんと反省できるチャーリーに喜んで工場まで明け渡しました。他の親子は謝るどころかウォンカに恨みまでぶつけていました。確かにあの中ではチャーリーは抜けていい子でしたね。
この映画で無視できないのは工場で働く小人、ウンパ・ルンパ。ウォンカ曰く、ルンパランドで捕食者に脅かされる生活を送っていたのでスカウトしたとのことです。これ以上のことは特に言及されていないため、ウォンカも含めてこの不思議な世界の不思議な存在として深く考えるようなものではないのでしょう。
全体的に大きな起伏も派手なアクションシーンもありませんでしたが、いいミュージカル映画でした。力を抜いてみるのにオススメです。